「あんた、気持ち悪いのよ」


「そうよ!」


「ブス!」


「キチガイにも程があるってんの!」


「円に酷いことして!」


「最低!!」




安藤さんの罵声が合図であるかのように、次々と安藤さんが入っていた仲良しグループ"だったはず"の女子達が、雅を罵る。


嗚呼、何だ。


最初から雅をいじめる心算だったのか………。




周りの生徒は、哀れの眼で雅を見たり、関係ないような顔をして、黙っている。


誰も、雅を助けようとはしない。


私も。




だって、私は安藤さん達に"感謝"しているから。




ありがとう、安藤さん。


雅をいじめてくれて。


また、新しい雅を見せてくれて。




アリガトウネ。