-放課後-




ホームルームか終わると、皆次々と教室から出て行って、私と雅の二人だけとなった。




「雅、話って………?」




私は、わざとらしく首を傾げて、雅に訊ねた。




「ねえ、愛里は本当に沖本君が好き?」




苛立っているような口調で、雅が私に訊ねた。




「え……、好きだけど…」




私は、上擦った声でそう言った。


沖本君の事を好きな振りをしないといけないのは分かっているけれど、


沖本君の事を好きだというのは、ちょっと無理があった。




「本当?」


「えっ…?」