最初で最後の恋

すると、雅の口から、




「私が好きなのはねぇ、沖本君なんだよ!!!


お前の付き合っている、沖本君なんだから!!!!」




という言葉が、今までで一番大きな声で出てきた。


そう叫んだ後に、雅は言ってしまった、というように、口に手を当てた。




「雅、沖本君が好きだったの………?」




雅は、もう仕方ない…という諦めたような表情で、




「そうだよ……。


私、ずっと沖本君のことが大好きだったんだよ……?


それなのに………それなのに…………!!」




と言ってきた。




嗚呼、まだ見たい。また見たい。


私の知らなかった雅を。もっともっと見たい。見たい。




あ、そうだ。


わざと、雅が怒るような事言ってみよう。