最初で最後の恋

「いるよ、それは知っているよね?」




雅は、冷たく私に吐き捨てるように言った。


やっぱり、怖い。


怒ってる。


いつもみたいな怒り方じゃない。


本気で…怒ってる。




「ご、ごめんねっ!


で、好きな人って……誰………?」




首を傾げて私が言うと、雅が




「うっさいわね、いつもいつもいつも!!!」




と声を荒げて怒鳴った。




「みや……び…?」




私は驚いた。




いつもと違う表情の雅。


いつもと違う声の雅。


いつもと違う態度の雅。


いつもと違う雰囲気の雅。


いつもと違う雅。




見た事ない雅。