SKの気持ちも一つなったころ、第1地点に到着し、杏の目がビルの上から光る。


「今日は多いですね~。
雑魚はざっと5000人。
SK対処部隊本部の奴らが3000人。
そして、奥に仮面野郎ですね。」


四人は笑った。


「じゃぁー、喜々、いつもの頼むな。」


空海さんが喜々の背中を軽く叩く。


「......SK対処部隊のみっなさぁ~ん!
おはようございまぁ~す!
今日は大人数で来てくださり感謝いたしまぁ~す!
息の切れる戦場になりそうですねぇ♪
お偉いさんの方も一人、奥で待ってくださっているようで。
今日は楽しくなりそうですね♪
では、いっきまぁ~す!
レディー........ゴー!!!」


喜々の合図で一勢に攻撃を開始する。


その中で空海さんの声が響く。


「あくまでも敵は仮面野郎だ!雑魚で体力消費するなよ!」


空海さんを先頭に襲撃する。


杏は遠戦の拳銃。


優喜は両方をめちゃくちゃに使う接近戦。


空海さんと私は接近戦の主に右手の攻撃。


「そろそろ、雑魚は終わりますね。」


杏が目を凝らしめて言った。


「仮面野郎はこの奥だ!行くぞ!」


空海さんはどんどん奥に入っていった。


暗く少し狭い気がする。


全ての雑魚が居なくなったかと思うと奥に行き着いた。


少し、広いな......。


仮面野郎は偉そうな態度で話しかけてきた。


「仲間は全滅か。」


言っていることは後ろ向きな気がする。


しかし、雰囲気は雑魚とは明らかに違う。


電気が走っているようにピリピリして、嫌な緊張感だけが流れる。


護はかなり怒っているのが伝わる。


すると、護はスッと、仮面を取った。


空海さん以外は皆、ぎょっと驚いた。


しかし、空海さんは動じず、冷静に相手を見つめる。


「どうせ、俺の顔は知ってんだろ?お前がSKのボスか?」


護は空海さんを指差す。


「俺が仮面の取っても一つも隙を見せなかったな。」


護は余裕な表情を見せ、武器を構えた。


...........本当に戦うんだね。


なるべく、護とは戦いたくなかった。


幼馴染みで昔から一緒で......。


でも、護がSK対処部隊に入っていたなんて全く知らなかった。


ずっと一緒にいたのに、護の苦しさに気づいてあげられなかった。


ごめんね........。


でも、護が殺る気なら仕方ない。


「で、戦いたいんだけど、4対1はちょっと卑怯じゃないかぁ?」


護はそう言って、優喜を指差した。


優喜は「え?俺?」と自分を指差す。


「その少年から相手になろう。
観察させてもらったよ。
めちゃくちゃな戦い方だね。
何か意図でも?」


「別に何もねぇけど...。」


優喜は少し怖がっているようだ。


確かにこちらの作戦は全員での総攻撃。


いきなり作戦が崩れた。


優喜が怖がるのも分かる。


それに優喜はまだ12歳という若さだ。


勝てる相手わけがない。


「どう?少年、戦うか?」


護は優喜を試すように言う。


「.....分かったよ。相手になる。」


私はその優喜を止める。


「ダメ!死ぬって分かってる戦いなんて意味ない!」


「姉ちゃん........。」


優喜は無邪気に笑った。


「大丈夫だよ、姉ちゃんを残して死んだりしねぇから♪」


「嫌だ!優喜が死んだら私の家族は本当にいなくなっちゃう.......!」


優喜の歩みを必死で止める。


優喜は喜々の背中を強めに叩いて、「大丈夫!」と言って、前に歩き始めた。


優喜の背中はいつもより大きく見えた。


たくましくなったね。


「じゃぁー、仮面野郎。戦闘を始めようぜ♪」