とりあえず。






周りのテンションに辟易しながら
ひたすら愛想笑いを浮かべ続け

2時間後。


解散の雰囲気が漂い始め
わたしはほっとしました。


よかった、終電間に合いそう。


「つぎ行くひとー?」

「はーい」

「つぎってどこ?」

「あたし帰るー」

「おれ行くー」


学生は元気です。

あしたは平日なのに、これからまた
飲みに行くなんて登校する気ゼロ。


彼らが休講しすぎて単位を落として
留年するはめになったとしても、
だれも同情なんてしない。

もちろん、わたしも。


「雨芽、帰る?」


振り向くと也季が立っていました。

無言で頷くと当然のような顔をして
手を差し出してきました。


「なに」

「金。3000円。会計のときおれが
立て替えたから帰るならいま返して」



は?




キレそう、切れそう。

血管がふるふる震えているのが
わかります。