「貴様…」

低く唸るガイスト。

『無事にそこを脱出し、報酬の金勘定でもできると思ったかね?』

依頼主は笑う。

『国防総省長官を暗殺したゴースト、それを内密に消す依頼…そんな依頼を達成した君を、のうのうと生かしたままにしておいては、我々の身辺に危険が及ぶ。考えれば分かりそうなものだがね』

「はじめから使い捨ての駒だったって事か」

『君自身が言っていた事だろう。無線から君と敵の会話を傍受させてもらっていた。兵士は使い捨ての駒…成程、名言だ』

これで決定的だった。

ガイストは敵地に置き去りにされる。

武器も助けも失って。