「言っただろう」

背を向けたまま、ガイストが言う。

「本気で俺を殺す気なら、まずは傷の手当てを優先すべきだったんだ。医務室で俺を見つけても、やり過ごすべきだった…任務なんぞ優先して、命を蔑ろにしたばかりに、千載一遇のチャンスを棒に振った。だからお前は兵士失格なんだ」

遠ざかっていくガイストの姿を、テレスコピックサイトで覗きながら、コートニーは唇を噛む。

「ゴーストはそんな事も教えてくれなかったのか?それともお前が、教わりながらも学ばなかっただけなのか?」