甘いヒミツは恋の罠

 次第に気持ちが落ち着いてくると、紅美は不思議と昨夜の出来事を朝比奈社長に話したい衝動にかられた。


 それもきっと、この鎮静効果のある雰囲気のせいだろう。もしかしたら朝比奈社長はそのためにわざわざここへ連れてきたのかもしれない。


「あの……」


「ん……?」


「ただの独り言だと思って聞き流してください」


 紅美は、朝比奈社長の柔和な雰囲気に呑まれるように、昨夜の出来事を語りだした――。