もし、本当にこの男が本店の店長だったら、自分はとんでもなく失礼なことを口走ってしまった。
そう思うと、紅美はぐうの音も出なかった。そして、紅美は我に返ってここへ来た本来の目的を思い出す。
「改めまして、私、本日付で本店のデザイナー部に所属になりました皆本紅美です。四年前の青南美術大学での就職セミナーを覚えてますか? 私、あれから朝比奈店長にずっと憧れてたんですけど……」
(何かが違う!)
四年前の記憶を呼び起こして何度も見比べてみるが、あの時の朝比奈翔とは似てもにつかない。特に雰囲気が――。
「あぁ、兄貴のことか……」
「は?」
すると、目の前の男がルービックキューブを手元で転がしながら、しれっと言った。
「今、なんて……?」
「お前、何か勘違いしてるな。お前の憧れの朝比奈翔はここの本店店長だったけど、今日付で本部に異動した……取締役社長としてな」
「へ?」
そう思うと、紅美はぐうの音も出なかった。そして、紅美は我に返ってここへ来た本来の目的を思い出す。
「改めまして、私、本日付で本店のデザイナー部に所属になりました皆本紅美です。四年前の青南美術大学での就職セミナーを覚えてますか? 私、あれから朝比奈店長にずっと憧れてたんですけど……」
(何かが違う!)
四年前の記憶を呼び起こして何度も見比べてみるが、あの時の朝比奈翔とは似てもにつかない。特に雰囲気が――。
「あぁ、兄貴のことか……」
「は?」
すると、目の前の男がルービックキューブを手元で転がしながら、しれっと言った。
「今、なんて……?」
「お前、何か勘違いしてるな。お前の憧れの朝比奈翔はここの本店店長だったけど、今日付で本部に異動した……取締役社長としてな」
「へ?」



