こちらの出方を窺うような白々しいみどりの話し方に、朝比奈は嫌悪感を抱いた。
朝比奈は、金に目がくらんだ亡者を今までに腐るほど見てきた。知りすぎているだけに今思い出すだけでも眉間に皺が寄ってしまう。
さすが神楽坂涼子の娘なだけあって、みどりは紅美の身につけているルビーのネックレスの希少価値を知っている様子だった。
自分が目を離した隙に、紅美ごとルビーを奪われてしまうのではないかと馬鹿な考えがよぎり、気がついたら紅美を自分のマンションへ連れ込んでいた。
あのルビーのネックレスは、あの神楽坂涼子がデザインした唯一無二のアクセサリーだ。持っているだけでステイタスにもなる。
そして恐ろしいまでのその価値が、必ず手に入れるという朝比奈の野心を滾らせた。しかし、その野心が高ぶるほど、胸の中の何かが疼いて朝比奈を混乱させた。
紅美をマンションに連れてきたのも、ルビーのためなのか紅美のためなのか自分でもわからなくなってしまっていた。
朝比奈は、金に目がくらんだ亡者を今までに腐るほど見てきた。知りすぎているだけに今思い出すだけでも眉間に皺が寄ってしまう。
さすが神楽坂涼子の娘なだけあって、みどりは紅美の身につけているルビーのネックレスの希少価値を知っている様子だった。
自分が目を離した隙に、紅美ごとルビーを奪われてしまうのではないかと馬鹿な考えがよぎり、気がついたら紅美を自分のマンションへ連れ込んでいた。
あのルビーのネックレスは、あの神楽坂涼子がデザインした唯一無二のアクセサリーだ。持っているだけでステイタスにもなる。
そして恐ろしいまでのその価値が、必ず手に入れるという朝比奈の野心を滾らせた。しかし、その野心が高ぶるほど、胸の中の何かが疼いて朝比奈を混乱させた。
紅美をマンションに連れてきたのも、ルビーのためなのか紅美のためなのか自分でもわからなくなってしまっていた。



