「あの! 待ってください!」
店の外に出ると、むわっと熱気と湿気が身体にまとわりついて、眼鏡が一気に曇る。
「すみません、あの! 私、お金ちゃんと返しますから」
真っ白なカッターシャツのその背中に声をかけると、肩ごしに男が振り向いて口元で笑った。
「別にいい。代わりに面白いもの見せてもらったし」
「へ?」
「あんな大口でサンドイッチ食べる女、初めて見た」
(は……い?)
確かに誰にも見られていないと思って油断していたのかもしれない。けれど、そんなことを男の人に改めて指摘されると恥ずかしかった。
店の外に出ると、むわっと熱気と湿気が身体にまとわりついて、眼鏡が一気に曇る。
「すみません、あの! 私、お金ちゃんと返しますから」
真っ白なカッターシャツのその背中に声をかけると、肩ごしに男が振り向いて口元で笑った。
「別にいい。代わりに面白いもの見せてもらったし」
「へ?」
「あんな大口でサンドイッチ食べる女、初めて見た」
(は……い?)
確かに誰にも見られていないと思って油断していたのかもしれない。けれど、そんなことを男の人に改めて指摘されると恥ずかしかった。



