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「……んっ、あ、あの――」


「いいから黙れ」


 朝比奈に、仕事が終わったら毎日店長室に来るようにと言われてから数日、紅美はルチアシリーズの秘密を探れないまま、朝比奈の淫らな行為を受け入れていた。


(これじゃ、あのバイヤーがやってることと同じじゃない!)


 壁に押し付けられ、唇を貪られる。こんなことをされる筋合いはないが、その口づけには甘い毒牙があった。


「もう……やめて下さい。他の従業員に知られたら……私――」


「バレやしない……これは俺たちだけの甘い秘密だからな」



 俺たちだけの甘い秘密――。