「な、なんで神宮くんが? 帰ったんじゃないのっ?」 あ、もしかして本を借りに来たとか? 上を向いて無理やり想像してみたけど、 なんか合わない気がする… 「亜弥華を手伝いに来た。」 …え? 天井にあった目線を、神宮くんに合わせる。 私を、手伝いに来た? なんで? 理由がまったくもって見つからない。 「別に理由なんてねーけど」 理由を探していたのがわかったのか、ふてくされたように言う神宮くん。 神宮くんもそんな表情するんだ、と思うとクスッと笑みがもれる。