彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)



「あれガラクタじゃねぇーよ!直せば使えるぞ!?」

「え?どういうことですか?」

「わはははは!あの段ボールに入ってたのは、凹んだり傷が入ったり、未使用の武器だよ!」

「武器ぃ?」





言ったのは、あっさりと瑞希お兄ちゃんを離した野獣。





「おうよ、凛助!ちょっとばかし、俺様が盗んだバイクで走ってた頃に、使ったかもしれねぇ得物の数々よ!」

「盗んだバイ・・・ヤンキー時代の物ですか?」

「そ・・・そういうとこだよ・・・!」





気まずそうに言う瑞希お兄ちゃんの返事を聞いて思う。

やっぱり、百鬼は盗んだバイクで走っていたのだ・・・と。





「じゃあ、瑞希お兄ちゃんは武器を使って暴走族の戦いをしてきたのですか?」

「はあ!?俺は基本、道具は使わねぇよ!」

「あら?白崎高の連中との時は、木刀で戦ったじゃない?」

「あ、あれは人数多かったから、仕方なく~・・・・てか、モニカだって、警棒使って敵を凹ってただろう!?」

「けど、オメーは警棒使わないだろう?こいつだって、使わずじまいだ。」

「烈司!」

「烈司さん。」





そう言いながら、見覚えのあるダンボールから何か出すくわえ煙草のお兄さん。

彼が見せたのは黒く短い棒。

ヒュンと一振りすれば、先端が伸びた。





「わっ!?なにこれ!?」

「特殊警棒。警官が持ってるけど、ヤンキーのアイテムでもある。」

「国家権力と同じ武器使ってるんですか?」

「わーはっはっはっ!面白いこと言うな、凛助!」

「くっくっ・・・所詮、警察も俺達も変わらんかもしれなんな。」





私の言葉に、なぜか百鬼と獅子島さんが笑う。




(百鬼はともかく、獅子島さんも笑ったりするんだ・・・)