私が上から目線で言いきると、ロンリネスは、ニコッと、小さい子のように微笑んだ。

その無邪気な笑みが・・・どこか、恐怖を感じる。




「じゃ、連絡しますね?」



ポケットからスマホを取り出したロンリネスは、短く「お願いします」と言って、通話を終えた。

仕事用のスマホなのかもしれない。




「富岡カナコさん・・・依頼は完了です。
ご満足いただけましたか?」

「・・・」



カナコさんは、血まみれで息絶えたタケシさんと、原型がわからないほど壊れてしまった姉を冷ややかな目で見つめた後、小さく笑った。




「ええ・・・満足です。
これであたしも・・・忘れて生きて行けそうです」

「かしこまりました。
では、代金は後日、担当の者から、依頼書に書いていただいた連絡先へ手紙が届きますので、内容をよく読んだ上、お支払いください」



はあ・・・これ言うの、慣れたものね。

最初の方は噛みまくりだったもの。



「わかりました」

「あと、今宵のことは、富岡さんだけが知っていてください。
もし、他人や警察にバラしてしまうと、あなたも殺されます。
一生秘密にすれば、殺されることはありません。

あなたが私たちに依頼した内容は勿論、私たちについても、内密にお願いいたします」

「わかりました。
内緒にしますね」