元殺し屋と、殺し屋









「あの声・・・富岡カナコさんよね?」

「・・・だろうな」

「どうして、この場所をわかっていたのかしら?」

「この場所を指定したのが、依頼者自身なんだろ」




・・・なるほど。

思っていたより、ロンリネスは間抜けではなかったわ。

間抜けは私だったなんて・・・・。






「何を言うのよカナコ。
タケシが殺される?」

「そうよお姉ちゃん。
お姉ちゃん・・・あなたもだけどね?」

「あたしが殺される?
相変わらず馬鹿なのね。
あんたが殺すとでもいうのかしらぁ?」

「あたしは殺さない。
あたしこの間、殺し屋に殺すよう依頼したの」

「殺し屋ぁ?
今時いるわけないじゃない。
ファンタジー小説の読みすぎよ」




いや、いますけど。

現にここに・・・・・。




「お姉ちゃん、タケシ。
別れるつもりはないかしら?」

「ないわよそんなこと」



お姉さん、即答かよ。