「1人な人は放っておけないし」

「紅羽は大事な友達だし」




2人はニコリと微笑む。



「ありがとう・・・!」



その笑顔に、私の涙腺が崩壊した。

目元を抑えるハンカチが、どんどん濡れていく。



「泣くなよォ紅羽」

「チサたちも泣きたくなるでしょう~?」



結局、3人で大号泣。

子どもみたいにね。






ねぇ神崎。

アンタの復讐は失敗だよ。



確かに私は多くのモノを失った。



でも、失っていないものの方が多かったよ。

氷さんも、私を大事に思っていてくれた。

花菜と知紗も、私を友達だと言ってくれた。




でも、ありがとう。

神崎が復讐なんて考えなければ、私は皆の大切さに気づけなかったと思うから。

気づかせてくれて、ありがとう・・・。