「ごめんなさぁいお兄ちゃぁん。
あたし・・・あたし・・・お兄ちゃんを、守りたくて。
あたしのこと・・・嫌いにならないでぇ・・・!」
「うわああんっ」と泣き叫ぶレンナは、子どもだなと思った。
幼くして両親を失い、親戚に裏切られ、上辺だけ友達と付き合ってきたレンナ。
レンナが頼れるのは、俺だけなんだな。
「大丈夫だよレンナ。俺はレンナを見捨てない。
愛し続けるから・・・ずっと・・・永遠に」
永遠がこの世に存在しなくても。
俺はレンナを愛し続ける。
親戚の死体は、近くの森に埋めた。
いつか掘り出されるだろうけど、その時に俺たちは多分この世にいない。
俺らの罪がバレる心配は・・・ない。
俺らは再び学校へ行かず、家に閉じこもっていた。
お金は親戚がため込んでいたお金を使った。
食料は万引きした。
ある時、食料が底をついた。
「レンナ、俺スーパー行ってくるわ」
「行ってらっしゃい。気を付けてね」
俺はレンナにキスをして、家を出た。


