明け方着いたのは、俺らが両親と住んでいた家。

親戚の家から近く、電車賃など使わなくて済んだ。

家の鍵は開いていた。

中には、俺らが住んでいた当時のまま残っていた。

母さんが持っていた宝石などは消えていた。

おばさんが母さんの宝石を持っていたのを、知っていた。




俺らはその家で住み始めた。

運良く、両親が隠していた通帳などが残っていたので、通帳にはいっていたお金をおろし、俺らはソノお金で学校へ通い始めた。

お金が底をつきそうになると、学校や親戚の家へ夜中忍び込み、金を盗んだ。

まさか小学校低学年の俺らが盗んだとは、誰も思うまい。

誰もが想像しないだろうと言う所に、俺らは漬け込んだ。




俺もレンナも容姿が良かったらしいので、よくモテて、人気もあった。

俺もレンナも、よく告白されていた。

レンナの狂いに気が付いたのは、多分その頃だろう。



俺らはその時、小学4年生だった。

俺は転入生で、レンナに続く可愛さを持つ、マミという名の少女に告白された。

俺の答えは、オッケー。

周りからも祝福された。

その日レンナは風邪で学校を休んでいたため、俺はマミを連れ、家へ帰った。



「お兄ちゃん、お帰りぃ」



熱で赤い顔をしながら、レンナは玄関へ出迎えに来た。