「紅羽・・・」
「ごめんなさい・・・。
言うつもり、なかったんだけど・・・」
泣き顔を見られないよう、私は手で顔を覆った。
そして泣き声を殺し、私は子どものように泣きじゃくった。
「・・・ハハッ」
突然聞こえた笑い声。
私は顔を覆う手を離し、澪鵺を見た。
澪鵺は、
口元を上げ、気味悪く笑っていた。
綺麗な紫色の瞳が、怪しく光を放つ。
綺麗なはずなのに・・・どこか、怖い。
捉えられているみたいで・・・離れられない、逃げられない。
・・・違う。
私の知る、澪鵺じゃ、ないっ・・・。
目の前にいるのは・・・ダレ?


