『紅羽。
僕から教えてあげられることは、少しだけある。
くれぐれも、澪鵺には言わないように約束できるなら』
ふっと氷さんの声がする。
「約束できます。
言いません・・・」
『なら言おう。
紅羽は、澪鵺の過去、知っている?』
澪鵺の・・・過去?
『澪鵺は紅羽に負けないぐらいの闇を抱えている。
その闇があるから、澪鵺は殺し屋として登りつめた。
澪鵺を変えられるのは・・・元でも世界一の殺し屋である、紅羽だけ。
僕はね。
お手並み拝見したいんだよ。
殺し屋を辞めた、玉置紅羽の力を。
光が闇を包み込むことが出来るのか。
それを見たいから。
僕は紅羽が澪鵺のパートナーになることを了承した。
・・・悪いね紅羽。
僕から楽しみを奪うことは、くれぐれもやめてね?』
プツンッと通話が切れる。
氷さんの楽しみを奪うな・・・?
氷さんは、光が闇を包み込むことが出来るのか見たくて了承したと言った。
それ以外にも・・・
氷さんが楽しむ要素が、
あるのかな・・・・・・?


