いつだってそこには君がいた。




結城くんが伏せていた切れ長の目を上げる。



「みんなで花火大会行かないかなって……ね?」


「ほら、来週の日曜にあるやつ。よくね?」


「ああ、いいな、それ」


「私も賛成!」



断られるとは思ってなかったけれど、みんなに賛成してもらえて、笑顔になってもらえて良かった。


勉強ばかりで煮詰まっても、捗らないし。
いい、気分転換になれば、いいけど。



「優梨ちゃん、私らは浴衣着て行こうね」


「えっ、あ、うん!」



浴衣かぁ……。

もう何年も着てないなぁ。



「俺らは甚平かな」

「そうだな」

「あんたら見た目だけはいいからね」

「見た目だけってなんだよっ」

「沙月は見た目も中途半端だしな」

「はあ!?中途半端ってなによ、中途半端って!」



さすがは幼なじみだと言わんばかりの売り言葉に買い言葉。
だけど3人のかけ合いは、見ていてとても面白い。


喧嘩するほど仲がいいとはまさにこのこと。


そんな仲睦まじい幼なじみ3人の中に私がいて本当にいいのかなって、たまに思うけれど、そう思っていることをみんなに言うと怒られちゃいそうな気がする。


なに言ってるの、いいに決まってるじゃないって、沙月ちゃんが怒る姿が思い浮かぶ。