いつだってそこには君がいた。




ーーブーブーブー。


その時。机の上に置いたスマホのバイブレーションが鳴る音。


電話……?


慌てて取ると画面に出てきた名前は沙月ちゃん。



「もしもし……?」


『あっ、優梨ちゃん?今大丈夫ー?」


「う、うん!どうしたの……?」



ベッドに座ると、沙月ちゃんの言葉を待った。



『うん。別に用ってワケじゃないんだけど、最近愛希とどうかなーって』


「えっ?」


『話せてる?』



沙月ちゃんの突然の話題に言葉を詰まらせる。



「実は、あんまり……。避けちゃうんだよね、どうしても」


『好きなのに?』


「うん……」



好きなのにっていうよりも。
好きだから、って言ったほうが正しい。


好きだから話せない。

好きだから、意識しちゃって、もうダメ。


好きだから、遠ざけてしまう。

近づきたいって、そう思うのに。


正反対の行動をとってしまう。



『愛希がちょっと気にしてたよ。俺なんか日高に嫌われることしたかなって』


「そんな……!」



嫌いになんかなるわけないよ。


こんなにも大好きなのに。