いつだってそこには君がいた。




下を向いていた私に届いた声。

顔を上げると、廊下側の一番前の席に座る男の子と目が合って、にっこり微笑まれた。


ーードキッ……!!



「みんなの前でいきなり自己紹介とかフツーに緊張するよねぇ?あっ、そだ!逆に俺から転校生さんにインタビューしちゃおっかなぁ?」



パン!と、ひらめいたように手を叩いて立ち上がる彼に、クラスメイトが「いいねそれ!」と、笑顔になる。


イ、インタビュー?



「じゃあまず、お名前なんですかぁ?」

「えっ、あっ……日高優梨です」

「お、いい名前じゃん!ちなみに俺は高橋愛希、よろしくなっ!じゃあ次は……好きな食べ物!好きな食べ物はなんですか?」

「……い、いちご」



……なにこれ。


初対面なのに彼のリズムに乗せられて、すらすら答えられてしまっている。
クラスのみんなも楽しそうに笑っている。


すごい、この人……。
たかはし、あいきくん……だっけ?



巻き込まれていく。私もみんなも。
彼のペースに。