いつだってそこには君がいた。




担任が教室に戻ってきて、再びホームルームが始まり、今日一日の過程は終了した。
放課後になって緩くなる教室の雰囲気。
結城くんが「お疲れ」と近づいてきてくれて、私も立ち上がる。



「あっ、じゃあね優梨ちゃん」

「うんっ、またね、雪菜ちゃん」

「結城くんも、また明日」

「ああ、またな」



彼女と挨拶を交わし、こちらに寄って来ていた莉奈ちゃんと舞ちゃんとも続けてさよならをした。


廊下へ出る。高校生初日が終わった。なんだかどっと疲れた。知らない間に気を張り続けていたのかもしれない。



「日高」



下駄箱でローファーに履き替えていると、背後から呼ばれた名前に振り向く。
案の定そこにいたのは高橋くんと隣には沙月ちゃんで、自分でもはっきりわかるぐらい顔に花が咲いた。



「高橋くん、沙月ちゃんっ」

「どうだった?」

「友だちできたよ!」

「ほんとか?」

「うんっ」

「ははっ、そっかっ、すこし心配してたんだけど、良かったな!」



笑顔の高橋くんに癒されて、心の緊張が解けていく。
ほんわかする。心が和む。


高橋くんのパワーに、すごく力をもらえる。



「そっちはどうなんだよ?」

「んまあ、楽しくやれそうだな」

「そうだねー」



結城くんの問いに、高橋くんと沙月ちゃんが答える。


そうか、よかった。
ふたりのクラスも楽しくやれそうで。


でも本音を言うと、私と沙月ちゃん逆だったらすごくよかったと思う。
みんな同じクラスだったら文句はないのだけど、ペアになったのがお互いの好きな人と逆。


きっと沙月ちゃんも結城くんと同じクラスになりたかっただろうし。