いつだってそこには君がいた。




そろそろ来るだろうかと廊下の方を見るとタイミング良くスーツを着た男の人が歩いてくる姿が視界に入り、そのまま教室の前の扉から入って来て「みんな、おはよう」と爽やかな声を出した。



「今日から一年間みなさんの担任になります……」



一番初めのホームルームが担任の自己紹介から始まり淡々と過ぎていく。
そうして入学式が始まる時間となり、担任の指示に従って廊下に出席番号の順番に並んだ。


隣のクラスも同様に列を成していて、騒ついている。


そういえばさっき担任が慌てたように結城くんになにか耳打ちしていたけど、なんだったのだろう。


驚いた結城くんの表情も気になるけれど、今聞きに行ける状況にないのであとで聞きに行ってみよう。



「新入生入場ーー」



吹奏楽のマーチが軽快に演奏される中、私たち新入生は温かい拍手に包まれて体育館に入場した。


並べられたパイプ椅子の前に立ち、ふと高橋くんと沙月ちゃんがいないか探すけれど、一番前の列にいるであろうふたりを見つけることはできなかった。