いつだってそこには君がいた。



会えるのなら、会いに行きたい。


ーーキーンコーンカーンコーン。


チャイムが鳴って、みんなが従順に着席していく。
私は頬杖をついて空席のままになっている高橋くんの席を見た。


いつも目で追っていた。
授業を受けながら黒板を見て、先生の説明を聞いて、教科書を見て、ノートをとって、その合間に彼を見るのがいつからか習慣になっていた。


彼の言動を観察するのが私は好き。


友だちと話していて先生に怒られてお茶目に笑う彼も、わからない問題に頭をひねっているかと思えば諦めて放置しちゃうところとか、見ていてすごく可笑しくて、可愛く思える。


誰かがが困っていると必ず見つけて声をかけている優しさも好き。


相手が女の子だとやきもちを焼いちゃうのだけれど、それでも見て見ぬふりしない彼の正義感が好き。


……高橋くんがいないだけで、つまらないな、なにもかも。


いないことがわかっていても、目が高橋くんの席にいっちゃうもん。



「さよなら~」



やっとのことで放課後の時間になった。
高橋くんの熱でダウンしている姿を想像すると気が気じゃなかった。