いつだってそこには君がいた。




時が経ち、暑い夏から季節は移ろいで寒い冬になった12月のはじめ。


登校して来ても、みんな机にかじりついていて、それぞれの参考書に問題集に集中している様子。


これが人生をかけた大勝負前の受験生の姿なんだろうな。


……なんて、そんな大それたことを考えているのではなく、きっと"高校に進学したい"って思いよりも、"失敗したくない"って気持ちの方が大きいのだと思う。


なにか夢があって、目標があって、志望校に合格したいって人はごく一部の人だけだろう。


私のように、夢がない学生の方が多いはずだ。


どうしてそんなにがむしゃらに勉強しなくちゃきけないのか、時々わからなくなる。将来の役に立たないとわかりきっている数学や、過去の偉人たちの自慢話が連なった歴史、など。


けれど私には大好きな友達がいるから、頑張れている。同じ場所を目指して、同じ青春を、同じ3年間を過ごしたいのだと、心をひとつにして頑張っている。


高校受験の理由がそれだけでは、不純だろうか?


……こんなことを考えてしまう辺り、私も精神的に来ているのかな。



「おはよう、優梨ちゃん、元気?」


「おはよう、沙月ちゃん。うん元気だよ」



マフラーを外しながら席に着くと、沙月ちゃんに挨拶をした。
今日は特に寒い。天気予報では雪のマークが出ていた。