【完】“好き”って言葉だけじゃ足りねぇよ。






キーンコーン―――



「……じゃ、そろそろ教室戻るか」



「……うんっ」



私と朔空くんは屋上を後にした。



なんだろう、この気持ち。
さっきからずっとドキドキしてる……。
今すぐにでも朔空くんに聞こえちゃいそう。



ていうか、朔空くんは結局なにに対してイライラしてたのかな?
私が梶原くんと話してたこと?
だとしたら……それってヤキモチ?



……いやいや、それはないか。
朔空くんは別に私のこと好きなワケじゃないんだし。



じゃあ、なにに対してだったのかな……?



「ねぇ、朔空くん」



私は少し前を歩く朔空くんの制服の袖を掴んだ。
朔空くんは立ち止まって振り向く。



「ん、なに」



「あの……朔空くん、結局なにに対してイライラしてたの?私、全然わかんなくて……無意識のうちに朔空くんをイライラさせてたのかなぁって……」



俯いて言うと、朔空くんは呆れたようにため息をついた。