【完】“好き”って言葉だけじゃ足りねぇよ。






「なぁ、陽莉」



「う、うん……?」



また真剣な表情になった朔空くんに、私の胸はドキッと音を立てる。



「俺、マジで本気出していい?」



「へ……?」



本気を出す……?



「俺のことしか見えなくなるくらい、陽莉を俺に夢中にさせる」



「っ」



私の胸の鼓動は加速していく。



前にも言われた言葉。
だけど、今回はなんだか真剣な表情だからかな……?
ドキドキが止まらない。



「そうすれば……もう、陽莉が梶原のことで泣かないで済むだろ?」



そういうことか……。
でもそれって……私のことを想って?



それとも……私をドキドキさせるためだけの言葉……?



そうだとしても、もうこんな想いしなくて済むなら……朔空くんに夢中になりたいなんて思った私はバカなのかな?