「元気だなぁ……」
 ハルのノリとは違うけど、見るからにお山の大将系。
 明るくてクラスの中心人物っぽそう……。人を惹きつけて止まない何かを持っている人間。俺とは全然違うタイプ。
 二階に戻ってくると、受付にいた女子がすぐに声をかけてくれた。
「桃華っ、さっきの人!」
 俺はさっきの美人に案内されて先輩たちの席へと向かった。
 席に着くと、
「さっきは海斗がごめんなさい。ちょっと頭に血が上りやすいの」
「いや、さっき海斗くんから直接謝られたし」
「こちら、メニューです」
「どれがお勧めかな?」
「私はリンゴの姫タルトが好きです」
「じゃ、それでお願いします」
 美人さんが下がると、席に着いていたみんなに詰め寄られる。