尋ねてくるのは身内だけ。そう思って立ち上がり、部屋を出る際に照明を点ける。
玄関ドアを開けると、思わぬ人物が立っていた。
身内は身内でも、秋兄であると誰が思おうか。
「なんの用?」
「上がってもいい?」
「今、来客中」
秋兄は揃えられたサンダルに目をやり、
「それって翠葉ちゃんじゃない?」
確信を持って訊いてきた。
「わかっているなら帰ってくれない」
「さて、どうするかな……」
何がだよ……。
「今からケーキ食べるところなんだけど」
「それ、本当?」
明らかに探りを入れる問いだった。
「おまえさ、翠葉ちゃんがバングルつけてること忘れてるだろ」
言われてはっとする。つい今しがた、翠にそれと同様のことを言われたにも関わらず、俺はスルーしていた。
玄関ドアを開けると、思わぬ人物が立っていた。
身内は身内でも、秋兄であると誰が思おうか。
「なんの用?」
「上がってもいい?」
「今、来客中」
秋兄は揃えられたサンダルに目をやり、
「それって翠葉ちゃんじゃない?」
確信を持って訊いてきた。
「わかっているなら帰ってくれない」
「さて、どうするかな……」
何がだよ……。
「今からケーキ食べるところなんだけど」
「それ、本当?」
明らかに探りを入れる問いだった。
「おまえさ、翠葉ちゃんがバングルつけてること忘れてるだろ」
言われてはっとする。つい今しがた、翠にそれと同様のことを言われたにも関わらず、俺はスルーしていた。


