周りの人が「夜」という時間に何を考えているのか、何を感じるのかは少し気になる。
「そんなに気になるなら、直接じーさんに訊いてみたら?」
「んー……それはちょっと訊きづらい」
「それなら、たまにはここに遊びにくるなり泊まりにくるなりしてあげれば? じーさんは諸手を挙げて喜びそうだけど?」
「……そうかな?」
「あとで訊いてみればいい」
「……やっぱり訊けない」
「何をそんなに遠慮してるんだか……」
「だって、図々しく思えるもの」
「それを言うなら、本当の孫でもない人間に『おじい様』って呼ばせているほうが図々しいと思うけど……」
「そうかな?」
 そんな会話をしているところにシャーベットが運ばれてきた。