悠心君が帰ってから、私たちも帰る事になり。


何とも言えない空気が漂う中。


「あの……さ、私よく分からないんだけど……。話聞いてもいいのかな？」


リカちゃんが遠慮がちに聞いてきた。


私は……。


たどたどしいけど、リカちゃんに聞いてもらった。


話しながら、泣いちゃう時もあったけど。


聞き終えてから一言。


リカちゃんが。


「私は……。大神君と話した方が良いと思うよ。じゃなきゃ、いつまでも林檎が前に進めないと思う……。沙織だって、本当はそう思うでしょ？」


ね？と沙織ちゃんを見る。


「……分かってるけど……。どうしても許せなくってさ……。可愛い林檎を、こんなに泣かせて……。」


プイッと横を向く沙織ちゃん。


あぁ、私って、友達に恵まれてるなぁ。


「ありがとう、沙織ちゃん。リカちゃん。話したら少しすっきしたし、一緒に怒ってくれて、嬉しかった。が……頑張って、陸くんと話してみる……ね。」