「じゃあ仕方ないから聞いてやるわよ。どんな理由で林檎をないがしろにしてた訳？」


沙織ちゃんが、怖い‼
でも、私のことを心配してくれてるからこそなんだよね……。


思わず沙織ちゃんに、ギューッと抱きついた。


「どうしたの？」


「えへへ……、あのね、沙織ちゃんが心配してくれて、うれしいなぁ……って。いつも、ありがとう」
ふにゃ～と笑うと。


「無自覚発動中だ……。」
リカちゃんが笑いながら、私の頭をなでこなでこしてきた。


「と、とにかく‼早く言ってよ‼」


「沙織、照れてる～？」


さっきまでのピリピリムードがなくなって、なんだか和やかな雰囲気……。


「あ、あのさ……。話は、陸斗から聞いたげてよ……。」


ビクッと私の身体がこわばった。


「今すぐ……とは言えないけど、俺の口からじゃなくて……、陸斗から……。アイツなりの事情があったんだよ……。お願いだよ、林檎ちゃん……。」