うぅ、みんなが見てる…。


「林檎、がんばれ‼」
リカちゃんと沙織ちゃんが、励ましてくれた。


「なんか俺が虐めてるみたいじゃ~ん(笑)」
先生が笑いながら、私の頭をポンポンしてきた。


「あ~、先生セクハラだぁ~(笑)」
誰かがそう言うと、みんなが笑い出した。
「えっ?これでもうセクハラなの?そんな事ないよな?な?」
焦ってる先生を見てたら、緊張がほぐれて、思わず笑ってしまった。


途端に静かになる教室。


あっ、どうしよう…。


オロオロ、ウルウル、涙目になって真っ赤になってると。


「かぁわぁいぃ~♥」
誰かがそう言った。


えっ?誰が可愛いの?
ますますパニックになってると。


沙織ちゃんが隣に来てくれて。
「私の自慢の親友、姫川 林檎よ。名前のとおり、すぐ真っ赤になる可愛い子よ。純情・天然を絵にかいたような子だから、男子は林檎をからかわないように‼」


とっても心強い言葉を言ってもらったけど。


「沙織ちゃん~、私、天然じゃないもん~‼」
ぷくぅーと、ぶぅたれてると。


「だから、それの破壊力を自覚しなさい‼」
沙織ちゃんに怒られる意味が分からないよぅ。


「あ~、分かったから、席に戻っていいぞ~(笑)」
先生が苦笑しながら、また頭をポンポンしてきたので。


「セクハラ‼」
沙織ちゃんが先生に言って、先生がまた焦ってた。


「沙織ちゃん、ありがとう~♥」
へにゃっと笑うと、席に戻ってきた。