美人さんは、何をやっても素敵だなぁ…。


ついまた見惚れていたら。
「私の事はリカって呼んでね。私も林檎って呼ぶから。
いい?」
そう言われて。
「うん‼ヨロシクね、リカちゃん‼」
つい嬉しくなって、思わずフニャっと笑ったら、またざわめきが。


やっちゃった!
きっとすごくブサイクだったのかも…。


ず~んと落ち込んでいると、
「どうしたの?」
とリカちゃんが心配してくれたので…。


「うっ…、たぶん、私の顔がブサイクだったから、ザワザワしちゃったんだろうなって…(泣)」
そう言うと、ケラケラとリカちゃんが笑いだした。
えっ、なんで笑われたの…?
私がキョトンとしていると、カバンを置いた沙織ちゃんもやってきて。


「さっそく林檎パワー炸裂させてたのね。」
と苦笑いされた。


「も~、人が落ち込んでるのに…」
ぷくぅーとほっぺたを膨らませたら。


「あんたソレ殺人級だからね(苦笑)」
ひどいっ‼
ウルウルしていると、
「おはよ~」
とユルイ挨拶。


前のドアを見ると、木下君がいた。


あっ、同じクラスだったんだ。
「うげっ」
と沙織ちゃんが呟く。


「あっ、沙織ちゃんと林檎ちゃん。同じクラスだね。よろしくね~。いや~オレ、恨まれちゃうなぁ。」
ニコニコしながら言っている。


「うるさい、このエセ王子が‼」
沙織ちゃんが噛み付きそうな勢いで言ってる。


リカちゃんが、なんだコイツ…って顔をあからさまにしている。


私は苦笑いしていると、先生が入ってきた。


「林檎ちゃん、きっと良い事あると思うから楽しみにしてなね。」
コソッと木下君に耳打ちされた。