「いい式だったね~。最後の手紙のとことか、わたし感動して泣きそうになったよ」
「ね、しかもトシミ、ブーケもゲットできたじゃん」
「あはは、瞬発力と跳躍力は負けないからね」
ユカチンは、後ろを向いてブーケを投げる直前、ちらりとトシミの位置を確かめた気がする。
あの2人には、本当に感謝しかない。
あとクサマくんも。
今度ちょっと良い居酒屋でおごってあげようかな。
そんなことを思っていると、すぐ隣で、彼女が僕をじーっと見つめていることに気がついた。
「どしたの?」
「スーツ姿のせーちゃん、格好良い」
「本当? トシミのワンピ姿も可愛いよ」
やはりこの町の方が夜空の星が輝いて見える。
いつもよりもお洒落をしている彼女もまた、綺麗だった。
2次会が終わり、今はちょうど夜7時。
『星めぐりの歌』のメロディーが優しく僕らと町を包んでいく。
「……トシミ、いつかまたこの町に帰ってこようね」
「ん?」
僕がぼそっとそう言うと、彼女はきょとーんとした表情で僕を見た。
「だから、おれと一緒に行こう」
最終の釜石線と東京行きの新幹線は、今からでも間に合う。
僕は彼女の手を引いて、その電車の音が聞こえる方向へ走った。

