僕の幸せは、星をめぐるように。



☆ ★ ☆


あっという間に半年ほどが過ぎ、

僕は大学3年生になっていた。


トシミは今働いている職場を辞め、もう一度就職活動を始めることにしたらしい。

僕は、日本近代文学のゼミに所属し、教授の薦めもあって大学院を目指すことにした。


そして、5月。

僕は久しぶりにあの町に向かった。


ばーちゃんが退院した後、家族で何度か正月に帰省していたけど、1人暮らしをしてからは初めてだった。



そう。今日はとうとう――。



「国生(クニオ)さん、茂美さん、ご結婚おめでとうございます。

またご両家、ご親族の皆さまにも心よりお祝いを申し上げます。

ただいまご紹介にあずかりました、阿部誠一と申します。お二人とは高校時代からの共通の友人になります」



「同じく、新郎新婦、共通の友人の、中沢敏海(トシミ)と申します。

高校時代よりずっと憧れのカップルだったお二人が、この日を迎えられましたことを、自分のことのように大変嬉しく思っています」



たくさんの友人や知り合いに祝福されて行われた、クニオとユカチンの結婚式。


僕とトシミの2人で、友人代表スピーチをした。


天然なところもあるけど、いつも明るく一生懸命なクニオ、

クールに見えて、実は熱くて友達思いのユカチン。


途中から少し言葉もくだけた感じにしながら、

付き合ったきっかけ、カップルになってからのエピソードを交えつつ、

2人への感謝の気持ちと、お祝いの気持ちを精一杯伝えた。


「ううっ、おめーらの式のときは、俺らが、もっと泣かせてやるしっ、ううっ」

「ほら、あんた鼻水出てるし。せっかくのタキシード汚れるべ? でもまじえがったよ~、ありがと」


僕たちのスピーチにクニオは感動して号泣してくれた。

ユカチンがその鼻水をティッシュでぬぐっていた。


「まさにオシゲちゃんとしんべえだね」

とトシミが言うと、2人はぷぷっと笑っていた。


「色々落ち着いたら4人で旅行でも行くべ!」

「あ、もうすぐサマロクの季節じゃん? おれ久々に行きたいかも」

「いいね! あたし車出すし。4人で行くべ行くべー」

「クニオ、今度は知らない人と手つながないようにねー」

「うわあああ! もう間違わねーし」


幸せそうなクニオとユカチンの姿を見れたことはもちろん、

昔みたいにまた4人で笑いあえることも嬉しかった。