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あっという間に半年ほどが過ぎ、
僕は大学3年生になっていた。
トシミは今働いている職場を辞め、もう一度就職活動を始めることにしたらしい。
僕は、日本近代文学のゼミに所属し、教授の薦めもあって大学院を目指すことにした。
そして、5月。
僕は久しぶりにあの町に向かった。
ばーちゃんが退院した後、家族で何度か正月に帰省していたけど、1人暮らしをしてからは初めてだった。
そう。今日はとうとう――。
「国生(クニオ)さん、茂美さん、ご結婚おめでとうございます。
またご両家、ご親族の皆さまにも心よりお祝いを申し上げます。
ただいまご紹介にあずかりました、阿部誠一と申します。お二人とは高校時代からの共通の友人になります」
「同じく、新郎新婦、共通の友人の、中沢敏海(トシミ)と申します。
高校時代よりずっと憧れのカップルだったお二人が、この日を迎えられましたことを、自分のことのように大変嬉しく思っています」
たくさんの友人や知り合いに祝福されて行われた、クニオとユカチンの結婚式。
僕とトシミの2人で、友人代表スピーチをした。
天然なところもあるけど、いつも明るく一生懸命なクニオ、
クールに見えて、実は熱くて友達思いのユカチン。
途中から少し言葉もくだけた感じにしながら、
付き合ったきっかけ、カップルになってからのエピソードを交えつつ、
2人への感謝の気持ちと、お祝いの気持ちを精一杯伝えた。
「ううっ、おめーらの式のときは、俺らが、もっと泣かせてやるしっ、ううっ」
「ほら、あんた鼻水出てるし。せっかくのタキシード汚れるべ? でもまじえがったよ~、ありがと」
僕たちのスピーチにクニオは感動して号泣してくれた。
ユカチンがその鼻水をティッシュでぬぐっていた。
「まさにオシゲちゃんとしんべえだね」
とトシミが言うと、2人はぷぷっと笑っていた。
「色々落ち着いたら4人で旅行でも行くべ!」
「あ、もうすぐサマロクの季節じゃん? おれ久々に行きたいかも」
「いいね! あたし車出すし。4人で行くべ行くべー」
「クニオ、今度は知らない人と手つながないようにねー」
「うわあああ! もう間違わねーし」
幸せそうなクニオとユカチンの姿を見れたことはもちろん、
昔みたいにまた4人で笑いあえることも嬉しかった。

