僕の幸せは、星をめぐるように。



☆ ★ ☆


それからトシミちゃんとは、何度も連絡を取り合った。


近況を報告したり、好きなテレビ番組や音楽の話をしたり。


彼女が連休を取れた時は、僕の部屋にまた遊びに来てくれた。


3年間の空白が少しずつ埋まっていくように思えた。



あれから一度だけ先生と会った。



もう会えない旨を話し、旦那さんとお幸せに、と伝えると、

『私、阿部くんのことずっと縛ってたよね。ごめんね』

と先生は頭を下げた。


阿部くんは何も悪くないし、公立学校における教諭には精神的にも能力的にも挫折したけど、

それにこだわらなくても、私がやりたいこと――生徒たちの成長を手助けできる仕事はあるから、

もう何も気にしないで、と言ってくれた。


先生は、結婚して仕事を辞めたけど、今は、再び就職し、

予備校スタッフとして進路相談や校舎運営に日々勤しんでいるらしい。


『君は普通に幸せになっていいんだよ。じゃね。元どーてーくん!』


そう言って、去り際に笑顔を向けてくれた。


100パーセント本心かどうかは分からない。

でも聞くと、旦那さんとはやっぱり5年以上の付き合いらしい。


だから、これでいいんだと思う。


『今までたくさんのことを教えてくれてありがとうございました』


僕も深く頭を下げて、先生と別れた。