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寒さに震えながら目が覚める。
障子の奥には青白い光。
スマホを見ると朝6時半だった。
『あけましておめでとうございやーす』とユカチンからラインが来ていたため、
朝早くから嫌がらせのごとくハートのスタンプ連発で返しておいた。
時間的にもう一眠りできそうだな。
はだけた浴衣をごそごそと直す。
ちなみに阿部くんが布団を巻き取りながらくるまっているため、
わたしには体半分しかかかっていなかった。
「えいっ」
寒いのでちょっと分けてもらおうと、布団をひっぱると、
「んー」と唸りながら、阿部くんも一緒にわたしの方へ転がってきた。
可愛い寝顔を見せて、わたしに腕を回しながら、引き続き眠っている。
その様子が可愛らしくて、こっそりちゅっとしてから、再び私は眠りについた。
しかし、眠っているうちに、次はわたしが布団を巻き取ってしまっていたらしい。
阿部くんの方からくしゃみが聞こえ、うっすらと目が覚めた。
それから布団が彼の方へ引っ張られた。
寝起きのあいまいな記憶の中、わたしは布団と一緒に彼のもとへ転がった。
「ごめんね、起こしちゃった?」
「んー」
寝顔見られるの恥ずかしいとおぼろげに思いながらも、
そのまま気持ちよく浅い眠りにつこうとした。
その時、唇に温かい感触がした。
すごく安心して、わたしはその温かい体に抱きつこうとしたけど、
「あ、やばい。トシミ、朝ご飯そろそろだよ」
と、彼の慌てた声が上から聞こえたため、がばっと勢いよく起きた。
「おはよう」
「うん。おはよ」
将来2人で暮らすことができたら、きっとこういう毎日を送れるのだろう。
早く、もっと、大人になりたい。

