僕の幸せは、星をめぐるように。



☆ ★ ☆


「これは~、いらない!」

「待って! それ小学のときのプリントだべ? もしかしているかも!」

「はーい、ぼっしゅーと!」

そう言って、わたしはその紙の束をゴミ袋に投げた。


同時に「あいたー!」というユカチンの叫び声とともに、山積みにした少年漫画誌がドサドサと雪崩を起こした。


「ばかー! せっかくひとまとめにしといたのに~」


「いててて。こうなるから漫画は重ねるの嫌なんだって~」


だから全部床に散らばっていたのね。ふぅ。

わたしは突っ込む気すら起きず、ひたすらゴミ袋とダンボールに物を詰め込んでいった。


「トシミ~休憩すっぺ。この前おとーさんが小岩井の飲むヨーグルトのいいやつ買ってきてさ~。飲まね?」

「はーい、終わったらいただきますね~」


ユカチンの家は温泉街の近くにある。

わたしとクニオが住んでいるエリアからはバスで20分くらい。

普段なら自転車でびゅーんと行けるけど。


結露している窓から見える色は、ほぼ真っ白。

外には雪がこんもりと積もっている。

残念ながら12月26日から雪が降り始めたため、ホワイトクリスマスは逃したが、ホワイト正月にはなりそうだ。


冬休みに入り、いつもの4人で宿題をやろうとラインでメッセージのやり取りをしていた。

すると、突如ユカチンから『あたしの家でやんない? 28日までは親仕事で昼間いないし』とメッセージが来た。


「突然どしたの?」と聞いてみると、

「ほら、あたしってやればできる子だけどやらない時はやらないべ? だから無理やり機会作ってみた。これ以上クニオくんにいろいろ我慢させるのも悪いし」

とのこと。


ほう、ユカチンもとうとう女子力アップか!?

と思ったが。


今日の集合時間は表向き13時。

なぜか、わたしだけは朝9時からここに来て、ユカチンの部屋片付けを手伝うはめになり、

今に至る。