「美穂、ソーダ欲しい。」

人の部屋に上がり込んで、そんなこと要求して来るのは、こいつくらい。

それでも何も言わずに取りに行っちゃう私も大概だけど。

けど、やっぱりさ。

好きな人の願いはなんでも叶えてあげたくなるんだよ。

例えそれが、くだらないことだとしても。

一階に降りて、ソーダーのペットボトルを出す。

ちょうど最後の一本で、ソーダーが大好きな私は買い置きしておけばよかったと後悔。

光一が先に言い出したわけだし、譲るけど、少し恨めしい。