全く、光一はワガママだね。

けど、それは私も同じか。

証が欲しいのは、私だけじゃない。

「…好きだよ。光一。」

「ん、俺も。」

嬉しそうに、微笑んだ彼は、また私の唇を塞ぐ。

幸せなキスは、その後何度も続いた。

「光一、大好き。」

「〜っ⁉︎…それ、反則。」

「へ?」

赤くした顔を隠すように、またキスをしてくる光一。

今度は深く、深く。

好きを確かめるようなキス。

あぁ、幸せだ。



壊した壁は、簡単に壊れるような代物だったのに、壊せなかった私たち。

お互い臆病で、遠回りばかりしちゃったけど、どーか今度は一番近くで、好きと言わせてください。

大好きだよ。光一。

不器用だけど、精一杯伝えるから、どーか受け取ってね。


END