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――天宮蒼蝶 5歳


私は生まれつき身体がすごく弱くて、家に居るよりも病室にいる方が多い子供でした。

身体が弱い私は外で遊べないため、病室の窓から見える小さな公園を見て過ごしていました。

「せんせー」

「どうしたんだい?」

私は検査で毎日病室に来る医者にいつもこう言っていました。

「私も外で遊びたい」

夕方になると、小さな公園には私と同い年ぐらいの子供たちが集まり、賑わっていました。

鬼ごっこやかくれんぼ、陣取りなど楽しそうに遊ぶ子供が羨ましくてしかたなかった。

私もあの子たちと一緒に遊びたい。

一緒に外を走りたい。

……そう思っていました。

でも、医者はいつも笑顔で

「もう少し待っててね。もう少ししたら蒼蝶ちゃんも外で遊べるよ」

と言いました。

私はこの言葉を何十回、何百回、正直飽き飽きする程聞きました。

でも、私は毎日医者に聞いていました。

そうしなければ、ずっと外で遊べないのではないのかと思って怖かったから。