「俺の声が綺麗?それマジ?」 あまりにも勢いよく顔が近づいたため私は下を向き「うん、うん。」と縦に首を振った。 声が綺麗と私が言ったことで相当嬉しかったのかな? 「俺、人に声が綺麗って言われたの初めて。てか、誰も俺の歌声聞いた奴居なかったんだけどな。」 誰も聞いたことがない?それはどういう事なのか。 しかも彼の顔は、さっき凄く嬉しそうな顔をしていたのに今は、凄く悲しいそうな顔。 「誰も聞いたことないってどういう事?」 そう聞くと、彼は一気に笑顔になり「嘘。」と言い笑い出した。