「もー……」
すっかりあてをなくしてしまった私は、ため息をついて廊下の壁によりかかった。
もしかして、本当に家に帰っちゃった?
一緒に頑張った仲間同士、喜びを分かち合いたいって思っているの、私だけ?
……こんなに会いたいって思ってるのは、私だけなの?
「あと思い浮かぶのは……、うーん」
速水くんが行きそうな場所は回ってみたつもりだし、そもそも彼が行きそうな場所自体あまり知らない。
だけど、学校のなかでもう1か所だけ、もしかしたら、と思う場所がふと思い浮かんだ。
いる確率、そんなに高くなさそうだけど……。
そう思いつつ、私は歩きだした。
考えていても仕方ない。
速水くんが私に会いたいと思っていなくても、私は「おめでとう」って直接言わなくちゃ気が済まないもん。
私は私のために、速水くんに会いに行こう。

