好きになっちゃダメなのに。



「……っ」


一度、怖くてギュッと瞑ってしまった目。

だけど、意を決して、顔を上げ、目を開けた。



『生徒会長 当選 速水遥斗』



その文字が視界に飛び込んできた瞬間。

はっきりと見えていたはずその文字が、視界の中でじわりと滲む。


「やった……!やったよ、明李!!」


興奮したような声を上げた羽依ちゃんに隣からぎゅっと抱きつかれて、私は「うん」と何度も頷いた。


……やったよ、速水くん。


やっぱり速水くんはすごい。

逆転勝利だね。


生徒会長に、なれるよ。


「っ」


おめでとう、速水くん。



心の中で何度も速水くんの名前を呼んで、私は堪え切れずに頬を涙が伝ったのを感じた。