「えっと……」
考えたら、少しだけ胸が痛んだ。
速水くんに気にしてもらえなくても落ち込む理由なんてないって思うのに。
むしろ、負担にならずに済むんだから、喜ぶべきだって思うのに。
なのに、言った後の淡泊な速水くんの反応を想像すると、自分でも意外なくらい、胸が痛い。
「……もしも選挙で須谷くんが勝ったら、私、須谷くんと付き合うことになっちゃったんだ。
あ、もちろん絶対速水くんが勝つからそんなことにはならないけど!」
────こんなの全然気にしてない。
そんなふうを装って、サラリと言ったつもり。
だけど、さすがに速水くんの顔を見て言うことはできなかった。
だって。
速水くんにとって大事な選挙に、こんな私の恋愛事を絡ませるなんて、申し訳なくて。
それにやっぱり、速水くんの反応を真正面から見るのが、怖くて。

